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蔵持山修験道遺跡

 

蔵持山修験道遺跡

 

蔵持山は、「英彦山六峰(ひこさんろっぽう)」の一つに数えられる豊前(ぶぜん)地方屈指の霊山で、千年以上の歴史をほこります。山内にはその歴史にふさわしい数々の遺跡が残され、一部は今なお信仰や生活の場として利用されています。

 

蔵持山遺跡は大きく(1)聖域(山の神の住む浄域。磐座、禁伐林、社殿など)(2)行場(ぎょうば)(山伏(やまぶし)の修行の場。窟、岩場、森など)(3)集落(「坊」と呼ばれる山伏たちの住宅)(4)墓地(5)生産地(山伏たちの副業である農業や暮らしに必要な資材を得る場)と(6)これらを結ぶ道路(行者道・生活路など)からなり、それらが「四土(しど)」(四種の悟(さとり)の世界)」という天台密教思想のもとに秩序だてて配置されています。しかもそれらの殆どは大きなな破壊を免れ、江戸時代以前の状態がそのまま現在に伝えられています。具体的には下から上へゆくほど人為・人工の存在を厳しく規制してゆくもので、この思想は現在の都市計画・自然管理計画にも相当するもので、自然の「護持」を図った修験道の思想のすぐれた実践事例として貴重なものです。
この遺跡は自然と一体化して存在したものでもあることから、自然への畏敬を大切にした修験道の「こころ」を知ることができ、現在の私たちに必要な「自然との共生の知恵」が学べる場として注目されます。

 

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蔵持山大講堂

蔵持山旧大講堂
現在「祝詞殿(のりとでん)」と呼ばれている蔵持山の中心建物。修験寺院の頃は宝船寺大講堂と呼ばれた。

石畳道

石畳道
山内には山中の石を使って築いた石垣と石畳の道が続きます。
江戸期のものとみられます。

頂上付近の景観

頂上付近の景観
山頂付近は「不伐(きらず)の杜」と呼ばれて、杉・檜の巨木が取り巻いていました。平成3年の台風でかなり倒れてしまいましたが、まだ雰囲気は良く残っています。

宿坊

宿坊

山中・蹴上の石段

山中・蹴上の石段
俗に「蹴上(けあがり)の石段」と呼ばれる、山伏流の
ワイルドな石段。息せききって上ります。

山中の窟群

山中の窟群
山中には「蔵持四十九窟」と呼ばれる断崖に穿たれた洞
窟群があります。山伏たちがここで行にあけくれました。

四土結界の概念

四土結界の概念
山中は3つの鳥居により、
 1.凡人・聖人の雑居世界
 2.行者の世界
 3.菩薩の世界
 4.仏の世界
と、四つのエリアに分けられ、農業・俗家・死や出産・一切の人工物の排除が定められました。
この原型は彦山にあり、蔵持山はそのスタイルを導入したものと思われます。

 

基本情報

名称 蔵持山修験道遺跡(くらもちさんしゅげんどういせき)
指定種 記念物(史跡)・埋蔵文化財
数量 1所
所有者 宗教法人蔵持山神社
成立年代 平安時代なかば(10世紀~)
法量 約3,000平方m(全域で4平方キロのうちの一部)
特徴 江戸時代以前の修験道遺跡の姿がそのままに残されています。
詳細
所在地 福岡県京都郡みやこ町犀川上高屋177番地 蔵持神社地内
営業日  
定休日  
公式サイト  ≫ みやこ町歴史民俗博物館デジタルミュージアム「蔵持山体験」

 

 

交通アクセス

 

交通アクセス
東九州自動車道「みやこ豊津IC」より、車で約30分
電車 平成筑豊鉄道「犀川駅」下車、徒歩約40分(登山口まで)

※登山口より徒歩で約1時間

 

 

関連リンク

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電話番号:0930-33-4666