木井馬場のムクノキ
このムクノキは地元・木井馬場地区随一の巨木で、ムラのどこからでもみることのできる「標(しるし)の木」となっています。
ムクノキはニレ科の落葉高木で、関東以西の低山に自生し私たちに身近な「里山」的自然を演出する樹木として知られています。
名前の由来は「皮が厚くむけるから」とか「葉がサンドペーパーのようにざらつくことから木工(もっこう)に利用されたため」などといわれています。
特徴としては森林として見られることが少ないのがあげられるほか、葉が5~7センチの楕円形で先端がとがり、表面をざらつきの激(はげ)しい剛毛(ごうもう)が覆(おお)うことがあげられます。花は3~4月に、果実が10~11月頃にでき、果実は直径1センチ前後で熟すと黒紫色になり、生のまま食べられます。なお、実はムクドリが好んで食べることでも知られています。材は緻密(ちみつ)・堅牢(けんろう)で割れにくいため建築材や器具材(運動具・楽器など)として広く利用されました。
このムクノキは地元木井馬場(きいばば)地区でも指折りの巨樹・古木として、また同じ敷地内にある貴船(きふね)神社のご神木として崇(あが)められるほか、かつては子どもたちが甘味を求めてよじ登る光景がよく見られた「なつかしの木・思い出の木」として親しまれています。
写真のように見上げるような大きさは圧倒的です。右手から「かずら」が上の枝に向かって伸びていますが、昭和30年代まで、このかずらを伝って木に登り、ムクの美とりをする元気な子供たちの姿がよく見られたということです。



基本情報
名称 | 木井馬場のムクノキ (きいばばのむくのき) |
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指定種 | 記念物(天然記念物) |
数量 | 1本 |
所有者 | 財務省(一ノ井手組) |
成立年代 | 推定樹齢 約300年 |
法量 | 樹高 25.7メートル、幹周り4.75メートル 枝張 東西約26.2メートル |
特徴 | 県下最大級のムクノキです。 |
所在地 | 福岡県京都郡みやこ町犀川木井馬場345番地 |
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営業日 | |
定休日 | |
公式サイト |
交通アクセス
車 | 東九州自動車道「みやこ豊津IC」より、車で約15分 |
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バス | JR行橋駅から太陽交通バス(豊津・木井馬場方面行き)で約30分、 「木井馬場バス停」下車、徒歩約10分 |
電車 | 平成筑豊鉄道「犀川駅」下車、徒歩約60分 |
お問い合わせ
部署名:みやこ町役場 歴史民俗博物館
電話番号:0930-33-4666