里見 義(さとみ ただし) 1824年~1886年
文政7(1824)年7月4日、小倉東町に生まれる。明治2(1869)年豊津に育徳館(現在の育徳館高校)が設立され、翌年和学の教授として教鞭をとり、学校が目指した近代的教育の一役を担った。 明治10(1877)年東京で初めて文法書を出版、著作活動を続け明治14(1881)年文部省の音楽取調掛(現在の東京藝術大学音楽部)に採用された。音楽取調掛では、唱歌の歌詞を作詞する適任者として推薦され、伝習生に「作歌」を教え、編集の業務では「小学唱歌」「中等唱歌集」に多くの作詞をした。 明治15(1882)年から17年の間に3篇の「小学唱歌集」が出版され、全国に唱歌が伝えられることになった。第1篇に3曲、第2編に5曲、第3篇に8曲里見義作詞の唱歌が収録されている。 作品には、作詞した曲24曲、著書が9冊ある。「庭の千草」「埴生の宿」「皇御国」「船子」など名作誌が多い。 明治19(1886)年、依願退官、同年8月12日没す。 |
代表作品
- 「埴生の宿」
- 「庭の千草」
- 「皇御国」
- 「船子」
埴生の宿
ビショップ作曲
里見 義 作詞
- 埴生の宿も わが宿
玉のよそひ うらやまじ
のどかなりや 春のそら
花はあるじ 鳥は友
おーわがやどよ 楽しともたのもしや - ふみよむ窓も わがまど
瑠璃の床も うらやまじ
きよらなりや 秋の夜は
月はあるじ むしは友
おーわが窓よ 楽しともたのもしや
庭の干草
アイルランド民謡
里見 義 作詞
- 庭の千草も 虫の音も
枯れてさびしく なりにけり
ああ白菊 ああ白菊
一人おくれて 咲きにけり - 露にたわむや 菊の花
しもにおごるや 菊の花
あああわれあわれ ああ白菊
人のみさおも かくてこそ
皇御国
里見 義 作詞
- 皇御国(すめらみくに)に をのこらは
たわまずをれぬ こころもて
世のなりはひを つとめなし
くにと民(たみ)とを とますべし
船子
里見 義 作詞
- やよふな子 こげ舟を
こげよこげよ こげよこげよ
やよふな
- しほみちて 風なぎぬ
こげよこげよ こげよこげよ
やよふなこ
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