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令和7年度 施政方針

 

令和7年3月議会で町長が述べました令和7年度の施政方針を公開します。

 

令和7年第2回みやこ町議会定例会施政方針

 

令和7年3月3日     
みやこ町長 内田  直志

 

 本日ここに、令和7年第2回みやこ町議会定例会を招集致しましたところ、議員の皆様には、公私ともご多用の中、ご参集を賜り厚くお礼申し上げます。

 

 それでは、今後の町政運営に関する基本方針と重要施策等についてご報告申し上げます。

 

まちづくりグランドデザイン

 

 先ずは、まちづくりについてです。

 まちづくりグランドデザインのリーディング事業については、令和6年度では実施計画策定に先駆け、「居場所づくり」をテーマに実験的な取り組みを行いました。令和7年度ではこれらの取り組みを発展させ、持続可能な事業へと成長させることを目指します。また、コア事業やキー事業に対しては、国の補助金を効率的に活用し、産学官連携による公民連携事業の導入を促進します。これらの事業については、実施状況が整い次第、事業を進めて行く予定です。今後も、地域住民の皆様の声に耳を傾けながら、より良いまちづくりを目指して事業を推進してまいります。

 また、現在の、第3次みやこ町総合計画の計画期間が令和7年度までであることから、令和7年度に次期総合計画の策定を予定しています。今までの形の総合計画では、「計画期間中に想定していない新たな社会課題などが生じた場合、主要施策との整合性を図れないこと」や「計画と予算との関係が分かりづらい」などの課題もありました。次期総合計画については、内容構成から総合的に見直しを図り、時代に即したものを策定していく予定です。

 

 

 

防災行政

 

 次に、防災行政についてです。

 大雨等による災害発生時における、避難所の開設や避難情報などをお伝えする防災行政無線について、各地区の機器更新の再整備を進めております。この度、犀川地区の更新整備事業が昨年6月に完了し、新機種での運用を開始いたしました。また、豊津地区につきましては、令和7年度から8年度にかけ再整備工事を実施し、その後、勝山地区に着手する予定です。この再整備事業により電波到達エリアの拡大と屋外拡声子局の高性能化を図り、災害時において適確で迅速な情報伝達を実現し、住民の皆様の安全確保に貢献してまいります。

 

 

子育ての取り組み

 

 次に、子育ての取り組みについてです。
 児童虐待防止対策の強化として、児童虐待のリスクを未然に防止するため、24時間体制で相談支援を行う「こども家庭センター」を設置しています。令和7年度からは、支援が必要な家庭に対し、家事支援や一時的な施設入所ができるよう体制づくりを進めてまいります。
 併せて、子育て世帯の不安解消と適切な支援を行うための地域の身近な相談機関として、町内3か所の子育て支援センターを強化し、こども家庭センターとの連携を行ってまいります。
 また、全国的に児童虐待の相談対応件数やいじめ、不登校、自殺者の増加など、こどもを取り巻く環境は多様化しており、このような背景に対応するため、こどもにとっても安心して過ごせる居場所があることは不可欠です。みやこ町では、全てのこどもが気軽に立ち寄れる居場所づくりを進めてまいります。
 また、子ども・子育て支援法の改正に伴い、令和8年度より「こども誰でも通園制度」が開始されます。「こども誰でも通園制度」は、全てのこどもの成長を応援し、良質な成育環境を整備するとともに、全ての子育て家庭に対して、多様な働き方やライフスタイルにかかわらず支援を強化することを目的としています。国では、制度の開始に向け、令和6年度から試行的事業を開始しています。本町においても令和8年度からの本格実施に向け、令和7年度から制度の試行的事業を進めてまいります。

 

 

フレイル予防

 

 次に、フレイル予防についてです。
 みやこ町では、高齢者のフレイルと呼ばれる虚弱状態を早期発見し、要介護状態に進むことを予防することで、身体的、心理的、社会的に健康寿命を延ばす取り組みを進めています。令和5年度から、京都病院や飯塚病院と連携し、東京大学高齢社会総合研究機構が実践する「栄養・運動・社会参加」の包括的フレイルチェックを推進し、地域におけるフレイル予防推進の伴走者である「フレイルサポーター」を育成し、地域の「通いの場」などでフレイルチェックを行ってまいりました。
 今年度は、住民主体のフレイル予防活動の先進地である高知県仁淀川町への視察を行い、その学びを本町の地域性に合った形で実践していく予定です。具体的には、令和7年度から「栄養・運動・社会参加」のフレイル予防3点セットを気軽に実践し、成功体験ができるような拠点づくりに取り組みます。
 これらの取り組みを通じて、住民の皆様が人生100年時代を住み慣れた地域で元気に暮らせる「みやこ町」をさらに推進してまいります。

 

 

環境行政

 

 次に、環境行政についてです。

 資源ごみ回収については、現在、月に1回行っています。しかし、「当日にごみ出しが困難な日がある」等の意見が寄せられています。そこで、利便性向上と効果検証のため、令和7年度は犀川支所庁舎裏に毎月2回、臨時の資源ごみ回収会場を設置する予定です。
 空き家対策については、近年、空き家は増加傾向にあり、その管理が大きな課題となっています。特に、空き家にならないよう、空き家予防に力を入れるため、ガイドラインを示したハンドブックの作成やシンポジウムの開催など、空き家予防の啓発や相続支援などの取り組みを進めてまいります。

 

 

農林業分野の取り組み

 

 次に、農林業分野の取り組みについてです。
 農業分野の取り組みについては、地域における農地や農業施設の維持について、中山間地域等直接支払事業や多面的機能支払事業などを引き続き推進し、農業経営体の経営基盤強化に向け、水田農業担い手機械導入事業など既存の補助事業を積極的に活用してまいります。また、農業用水路やライスセンターなどの農業用施設の老朽化、農業の自然環境負荷低減、農家の高齢化など様々な課題が山積しておりますが、農家の皆様をはじめ、関係機関との連携を強化して、施策を推進してまいります。
 林業分野の取り組みについては、昨年、福岡県に実施していただいた町内山林のレーザー測量データを解析し、地形や植林されている木の状況、搬出可能な木材量などを可視化することで、町内の山林状況に関する情報提供を行います。これにより、現在町で行っている荒廃森林整備事業による森林整備に加え、林業経営体による森林経営計画策定などを促進し、林業の活性化につなげてまいります。また、多くの人に木の良さを知ってもらい、木材利用を促進するため、森林環境譲与税を財源として、木育や里山整備・活用などの取り組みを進めてまいります。

 

 

上水道事業の耐震化

 

 次に、上水道事業の耐震化についてです。
 近年、全国的に地震が頻発しており、本町においても地震対策が喫緊の課題となっています。昨年度の能登半島地震等の教訓を踏まえ、本町では上水道事業における耐震化を推進しています。その一環として、令和7年度から2年間の継続費で、耐震性を有する配水池の敷設替工事を予定しています。
 また、水道管の敷設替工事についても、国の補助金減額や防衛省の補助金終了といった状況下ではありますが、耐用年数を迎える配管の更新を引き続き進めてまいります。

 

 

公営住宅行政

 

 次に、公営住宅行政についてです。
 みやこ町では、「みやこ町公営住宅等長寿命化計画」を平成23年度から策定し、安全で快適な住宅を長期にわたって安定的に確保するため、団地ごとに修繕、改修、建替等の活用方法を定め、公営住宅の長寿命化を推進しています。
 しかし、町内の公営住宅では建替や改善事業が進められている一方で、耐用年数が経過した住宅も年々増加しており、現状に見合った計画の見直しが急務となっています。そこで、令和7年度には、住宅セーフティネットとしての公営住宅の安全性や快適性の確保に加え、町の財政状況や長期的な人口予測なども考慮した、効率的かつ具体的な長寿命化計画の一部改正作業を行う予定です。

 

 

合併20周年記念事業

 

 次に、合併20周年記念事業についてです。
 令和8年3月20日、みやこ町は合併20周年を迎えます。令和8年4月から供用開始予定の文化交流センターのお披露目を兼ね、関係者の皆様をお招きしての記念式典や演奏会などの催しを企画しております。

 

 

生涯学習関連事業

 

 次に、生涯学習関連事業についてです。
 令和7年度は、秋月の乱から150年の節目を迎えるにあたり、朝倉市との地域間交流を含む記念事業を計画しています。また、令和8年度には昭和100周年記念事業を実施する予定です。関連事業として、旧勝山公民館跡地に設置されている吉田学軒顕彰碑を本庁周辺に移設することを令和7年度に予定しています。
 また、豊津地区の新たな拠点となる文化交流センター新築工事が、令和7年9月末の完成、令和8年度供用開始を目指し、順調に進められています。

 

 

学校再編

 

 次に、学校再編についてです。
 勝山地区の小学校は、諫山・久保・黒田の3校で、児童数は約280名、学級数は複式学級および特別支援学級含めて21クラスとなっています。各小学校の通常学級は全て単学級であり、クラス替えができない状況です。今後10年ごとに40~60名ずつ児童数が減少すると推計されており、学級編成上の課題が増大することが予想されます。また、校舎についても建設から50年前後が経過し、老朽化が進んでいます。
 これらの状況を踏まえ、勝山地区小学校の統合は避けられないと認識しており、また、小中連携した学校教育のメリットを考慮して、小中一貫校を基本とし、勝山地区の小学校の在り方について見定めてまいります。
 併せて、町内中学校の統合についても方向性をお示ししたいと考えています。

 

 

最後に

 

 以上、今後のまちづくりに関する私の所信を述べさせていただきました。
 私の任期も残り1年となりました。多くの課題がありますが、議員各位、並びに町民の皆様とともに、みやこ町が少しでも良い方向に向かうよう、引き続き職務に励んでまいります。今後とも、ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

 

 

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